コンピュータのハードウェアに関する情報が集まったら、 そのハードウェアが今から行おうとしている インストールの条件に足るものであるかどうかをチェックしましょう。
やむを得ない場合は、以下に載っているリストよりは 性能の劣るハードウェアでなんとかしなければならないこともあるでしょう。 しかし、これらのお奨めを無視した場合は、 結局不満を感じる可能性が高くなってしまうと思います。
表 3.2. 最低限必要なシステム (推奨値)
使い方 | RAM | ハードディスク |
---|---|---|
デスクトップなし | 24 メガバイト | 450 メガバイト |
デスクトップあり | 64 メガバイト | 1 ギガバイト |
サーバ | 128 メガバイト | 4 ギガバイト |
以下には、よくある Debian システムの使い方の例を紹介します。 関連したプログラム群が使うディスク容量については、 項C.3. 「タスクに必要なディスクの空き容量」 からも情報が得られます。
小規模かつ簡素なサーバで、気難しいシェルユーザをあまりたくさんは 抱えていない場合の値です。 FTP サーバ、ウェブサーバ、DNS、NIS、POP をやらせるとしたら、 ディスク領域は 100MB で足りるでしょう。 後は提供するデータに応じた容量を追加する必要があるでしょう。
標準的なデスクトップマシンで、X Window System、 全デスクトップ環境、サウンド、エディタなどが入ります。 標準デスクトップタスクを使用すれば、約 2GB が必要ですが、 それより少なくても実行できます。
さらに贅沢を省いたマシンで、X Window System や X アプリケーションは カットしたものです。ラップトップ・モバイルコンピュータにいいかもしれません。 サイズはだいたい 140MB くらいです。
Perl, C, C++ といった開発用のパッケージをすべて含んだデスクトップです。 X11 や他の用途にもいろいろなパッケージを追加するとすると、 およそ 800MB くらいを予定しておくべきでしょう。
これらのサイズには、通常存在するユーザファイル、メール、
データなどは含まれていないことにご注意ください。
自分のファイルやデータに必要な容量は、
気前良く確保しておくに越したことはありません。
特に、/var
パーティションには、
ログファイルのような一般的な内容に加え、Debian 特有の状態情報が多く置かれます。
dpkg のファイル
(インストールされたパッケージすべてに関する情報)
は、簡単に 20MB を消費します。
また apt-get は、
インストールする前にダウンロードしたパッケージをここに置きます。
/var
には最低 100MB は割り当てておくべきでしょう。