ネットワークからの起動には、ネットワーク接続と TFTP ネットワークブートサーバ (DHCP, RARP, BOOTP) が必要です。
ネットワーク起動をサポートするインストール方法は、 項4.3. 「TFTP ネットブート用ファイルの準備」 で説明します。
NetWinder には 2 つのネットワークインターフェースがあります。
10Mbps の NE2000 互換なカードが eth0
で、
100Mbps の Tulip のカードが eth1
です。
インストールシステムを起動するには NeTTrom 2.2.1 以降が必要です。 NeTTrom 2.3.3 をお勧めします。以下に示すファイルを ftp://ftp.netwinder.org/pub/netwinder/firmware/ から入手してください。
nettrom-2.3-3.armv4l.rpm
nettrom-2.3.3.bin
nettrom-2.3.3.bin.md5sum
再起動したらブートプロセスをカウントダウンの途中で中断させます。 まずネットワークの設定が必要です。スタティックなアドレスの場合は
NeTTrom command-> setenv eth0_ip 192.168.0.10/24
とします。24 はネットマスクで立っているビットの数です。 ダイナミックなアドレスの場合は
NeTTrom command-> boot diskless
とします。TFTP サーバがローカルなサブネットにない場合は、
route1
の設定も必要です。残りの設定はほぼ通常通りです
(save-all の段階は省略しても構いません)。
NeTTrom command-> setenv kerntftpserver 192.168.0.1 NeTTrom command-> setenv kerntftpfile boot.img NeTTrom command-> save-all NeTTrom command-> setenv netconfig_eth0 flash NeTTrom command-> setenv kernconfig tftp NeTTrom command-> setenv rootdev /dev/ram NeTTrom command-> setenv cmdappend root=/dev/ram
通常のディスクで起動するインターフェースは最後の 4 つだけなので、 その直前で save-all しておくと安全です。 こうするとネットワークの設定が保存され、 再びネットワークから起動するときに設定を再利用できます。 NetWinder にインストールするのに、シリアルコンソールを使用する場合は、 以下の設定も必要です。
NeTTrom command-> setenv cmdappend root=/dev/ram console=ttyS0,115200
行った設定を見直すには、printenv コマンドを使います。
最後に、NeTTrom 変数 cmdappend
に noinitrd
オプションが設定されていたら、これを削除しなければなりません。
そうしないとダウンロードしたカーネルから、同じくダウンロードした
ram ディスクを用いて起動することができません。
ほとんどの人にとって、 Debian CD セットを使うのが一番簡単な入手経路かと思います。 CD セットが既に手元にあり、 かつインストールするマシンが CD から直接起動できるようなら、 ツイています! 単に CD-ROM をドライブに入れてリブートし、次の章に進んでください。
CD ドライブに特殊なドライバが必要で、 インストール初期にはアクセスできないかもしれないことに注意してください。 CD が使えないハードウェアで起動する標準的な方法を知るには、本章に戻って、 動くであろう別のカーネルや別のインストール方法について読んでください。
CD-ROM から起動できなくても、 希望する Debian システムコンポーネントやパッケージを、 おそらく CD-ROM からインストールできるでしょう。 単純にフロッピーなどの別のメディアを使って起動してください。 OS、基本システム、任意の追加パッケージをインストールする場合、 インストールシステムを CD-ROM ドライブに向けてください。
起動に問題があれば、項5.3. 「インストールプロセスのトラブルシューティング」 をご覧ください。
Cyclone コンソールプロンプトから CD-ROM を起動するには、 boot cd0:cats.bin というコマンドを使ってください。